自動車整備士の中では給料が高いことで知られる大型トラック整備士。
ですがそれと同時に「大型トラック整備士はきつい」という話を聞いたことはありませんか?
結論から言うと大型トラック整備士は部品が大きく力を使うため、普通自動車より肉体労働色が強いです。
それもあって「大型トラック整備士はきつい」と言われています。
給料は良いですがその反面、企業相手なので急なトラブルによる残業が多いのも事実です。
その分トラブルさえなければ土日休みなのは大きなメリットではあります。
今回の記事ではそんな「きつい」と言われている大型トラック整備士について解説していきます。
大型トラック整備士が整備する内容
大型トラック整備士は、法人(企業)が抱える大型トラックが安全に仕事に使えるように整備・メンテナンスをする仕事です。
大型トラック整備士は主に、
- 一年に一回の車検
- タイヤ交換などの一般整備
- 急なトラブルによる出張整備
などの整備を行います。
ここでは普通自動車と大型トラックの内容の違いに触れながら、一つずつ解説していきます。
大型トラック整備士の仕事内容1:車検
大型トラックは法人が事業の一環として使用しているので、事業車両となります。
そのため大型トラック整備士は1年に一回の周期で車検作業しています。
普通車は2年に一回だけど、大型トラックは1年に一回なのか!
車検周期だけでなく、検査する項目も大型トラックと普通車では大きく異なります。
普通車 | 排ガスをCO/HCテスト |
---|---|
トラック | 排ガスの黒煙テスト(PM) |
排気ガスの検査箇所を例にしても、検査箇所の違いが分かると思います。
多くの大型トラックの車検は、複数名で作業をするので苦手な人は苦手な整備かもしれません。
大型トラック整備士の仕事内容2:一般整備
大型トラック整備士は一般整備も行います。
先述の通り車検が1年に一回あるので、車検時に回すことが多い内容ばかりです。
ただ定期点検もあり、その時にステアリングやタイヤの状態も見るので、一般整備に関してはあまり普通車と変わらないところが多いと思います。
特に排ガス規制によるDPFなどの装置のメンテナンスが一般整備で多い内容です。
また場合によってはフォークリフトの一般整備をすることもあります。
大型トラック整備士の仕事内容3:出張整備
圧倒的に普通自動車と違うのは、出張整備があるところです。
普通車ディーラーなどでもあるところはありますが、大型トラック整備士はそれ以上に出張整備があります。
というのも大型トラックはレッカーで運ぶことができません。
そのため運送会社の人が荷物を運んでいる最中にトラブルが起きたときは、その場に出張して整備をすることなどもあります。
また仕事使う関係で「今すぐ直してほしい!」という企業側からの要望もあるため、大型トラック整備士は出張整備を行うのです。
もし出張整備が嫌ではないのであれば、普通車の出張整備を行うフリーランス整備士的な働き方が出来る企業があるので参考にしてみてください!
大型トラック整備士がきつい理由とは?
大型トラック整備士が「きつい」と言われる理由は、いくつかあります。
- 部品が大きいので力仕事
- ものすごく汚れる
- 急な呼び出し・残業(出張整備)
これらが大型トラック整備士が「きつい」と言われる主な理由です。
大型トラック整備士がきつい理由1:力仕事
大型トラック整備士がきつい理由は部品が大きいことにあります。
部品の一つ一つが大きいため整備するときに力が必要とされ、きついと感じる整備士が多いのです。
大型トラック整備士の多くは腰痛や膝痛などの職業病を抱えていることも多いので、その点もキツイと言われるポイントですね。
自動車整備士の職業病とは?腰痛の人はコルセットでケアしよう!
車体が大きいので仕方のないことですが、それにより工具も大きくなり力仕事の側面が大きく出ていることが、大型トラック整備士がきついと言われてしまう理由だと思います。
大型トラック整備士がきつい理由2:汚れる
大型トラック整備士はものすごく汚れます。
なぜならトラックの整備は
- オイルがガソリンエンジンより汚れている
- グリスを使う量多い
- 排ガスによる汚れ清掃
などがあるからです。
また普通の運転手が通らない悪路を通る(工場の砂利道など)こともあるので、車体が汚れて結果的に整備士も汚れることになります。
普通自動車より汚れてしまうことから、大型トラック整備士がきつい理由の一つなのです。
大型トラック整備士がきつい理由3:急な残業
大型トラック整備士がきつい理由は急な呼び出しなどがある点です。
仕事内容のところにも書きましたが、法人相手の大型トラック整備士なので「今すぐ直してほしい」という要望が多くあります。
仕事で使っている大型トラックだけに断ることも出来ないので、大型トラック整備士は出張整備をしなくてはいけないのです。
このような急な呼び出し・残業・トラブルシュートのせいで、大型トラック整備士はきついのだと思います。
大型トラック整備士の給料は高い!
大型トラック整備士の仕事内容や「きつい」と言われる理由について解説しましたが、大型トラック整備士の給料はそのおかげで高いです。
大手トラック整備ディーラーの新卒だと手取りで17万~24万くらいもらえるので、
普通自動車の整備士初任給13~20万に比べると始めから給料が優遇されています。
トヨタの年収 | 330~420万円(月収約19~23万円) |
---|---|
日産の年収 | 300~450万円(月収約20~25万円) |
ホンダの年収 | 350~580万円(月収約24~32万円) |
マツダの年収 | 300~500万円(月収約20~30万円) |
スズキの年収 | 280~450万円(月収約16~25万円) |
スバルの年収 | 300~450万円(月収約20~25万円) |
表の年収は求人情報から抜粋
上記の表にあるディーラー整備士と比べると一目瞭然だと思います。
普通自動車より車検で動くお金も大きく、出張整備などの一般整備でも粗利が大きいため、トラックの整備は利益が出やすい構造になっています。
また普通自動車より力仕事で大変な面もあるため、大型トラック整備士の給料は高いのです。
- 額面年収平均:398.7万(全年齢・分解整備業のみ)
- 手取り年収平均:318.9万(全年齢・自動車整備業全般)
厚生労働省公式HP「職業詳細:自動車整備士」参照 自動車整備業全般年収454.1万から30%(所得税や社会保険料)を引いた数値
一般的な自動車整備士の平均年収が上記の通りなので、大型トラック整備士はこれ以上の給料で仕事をすることが出来ます。
大型トラック整備士の残業はどのくらい?
大型トラック整備士は残業が多いです。
大体20~30時間が残業の目安となります。
というのも大型トラック整備士は先程も解説したように、急な呼び出しで出張整備などに行かないと行けない事があるからです。
また車検も一人で行わず数名で一気にやるので、数がこなせずに残業してしまうことも。
普通自動車の整備士は決まった枠組みの中で残業しますが、大型トラック整備士はトラブルによって異なるので、その点は注意が必要だとおもいます。
大型トラック整備士は人材不足している今がチャンス
普通自動車整備士にも共通していえることですが、大型トラック整備士は不足しています。
なぜ人材不足が起こっているのかというと、
- 仕事がきつい
- 残業が多い
この2つが辞める原因となってしまっているためです。
でも今のディーラー整備士だと給料安いんだよなぁ。。。
人材不足の大型トラック整備士ですが、「お金をがっつり稼ぎたい!」と思っている人には逆にチャンス。
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